今回は「惨めさを受け入れる」というテーマの、いわば実演編です。
私自身、これまで何度かこの話をしてきましたが、実際に自分の中で何かがモヤモヤしたとき、どうやってそれと向き合っているのかを、実例を交えて共有してみたいと思います。
対象になるのは
- なんとなく心がざわつく人
- 反芻(はんすう)思考でぐるぐる考え続けてしまう人
- イライラがなかなか収まらない人
今回話す内容には職場での出来事が絡むので、プライバシーに配慮しながら、ぼかせるところはぼかしてお伝えします。
事件のあらまし ―小さな置いてけぼり感―
私の職場は就労継続支援B型で、所長を含めてスタッフはたった4人。
そのうちの1人が体調を崩し、1週間近く休むことになりました。
休んだ方の復帰初日、当初は午後から出勤予定だったのですが、病み上がりということもあり、少し遅れていました。
それ自体は所長にきちんと連絡が入っていて、業務上の問題は特にありませんでした。
ただ、もう1人のスタッフが「その人が来るまでは事業所を空けられないから、外出の用事はその人が来てから」という話を、私は後になって耳にしたのです。
そのとき、心の中にこんな思いが浮かびました。
- なんで事前に、自分にもひと言相談してくれなかったんだ
- 所長には話が通っていたのに、自分にだけ教えてくれていなかった
- 休んだスタッフに対しても「社会人としての覚悟が足りないのでは」という批判的な気持ちが湧いた
一見もっともらしい「正論」に見えますが、実はこれこそがエゴの仕組みだったのです。
一次感情と二次感情 ―怒りの奥にあるもの―
怒りというのは「二次感情」です。その裏側には必ず、もっと素朴な「一次感情」が隠れています。
悔しさ、悲しさ、妬ましさ、不安、心配――そういったものです。
今回の私の場合、突き詰めると答えはシンプルでした。
本当は、自分にも話をしておいてほしかった。
つまり一次感情は…悲しさ?妬ましさ?
それだけのことです。
ですが、それを認めるのが少し恥ずかしくて、代わりに「社会人としてどうなんだ」という、もっともらしい攻撃ポイントを頭の中で作り出してしまっていたのです。
自分の中の子ども(インナーチャイルド)の声を無視し続けると、その場では我慢できても、後からぐるぐると反芻思考になったり、突然爆発したりする
それが人間の心の仕組みなのだと、私は理解しています。
気づきをくれた本たち
この感覚は、私が読んできたいくつかの本とも重なります。
どちらも、エゴがどのように心の中で「攻撃するポイント」を作り出すかについて触れている本です。
どれが唯一の正解というわけではありませんが、体感として「心の声を無視すると爆発する」という感覚は、こうした本を読んできた経験ともつながっています。
OSHO著、山川夫妻訳の『Joy』
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もはや中古本しかないのね!
例え話がユニークで意味不明なことも多いです。
が、深く考えられるようになると、読むたびに気づきがあるヤッヴェエするめ本ですね。
エックハルト・トール著『ニュー・アース』
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実例がホントに分かりやすくかつ現実味があって、人種とか関係なしに、まざまざとエゴのパワーや仕組みについて理解できますね。
原題の「”A” NEW EARTH」もちゃんと意味があって、この地球という意味=”THE” EARTHではなく、「私達一人ひとりの中の新しい世界」という印象でしょうか。
実践してみよう ―左手を胸に当てる方法―
私がモヤモヤを解消するときにやっているシンプルな方法があります。
- 静かにいられる場所を見つける
- 左手を、そっと自分の胸に当てる
- 「自分はこう思ったんだな」と、心の中で一次感情を確かめる
- 悔しかった、悲しかった、妬ましかった、不安だった、など
- 「そうだったんだね」と、恥ずかしがらずに自分自身の心(子供)を気遣って認めてあげる
これをやると、ふっと視界が開けるような感覚があります。
それまでは人を責めることしか考えられなかったのに、「もしかしたら、こうすればよかったのかもしれない」と、少しずつ心がほどけていくのです。
おわりに ―惨めさを受け入れることの大切さ―
今回の出来事は、客観的に見ればささいなことかもしれません。
でも、こうした小さなモヤモヤを放置せずに、自分の一次感情にきちんと気づいてあげることこそが、「惨めさを受け入れる」という実践の核心だと思っています。
エゴが作り出す「正論っぽい怒り」に流されるのではなく、その奥にある本当の気持ちに、まず自分自身が気づいてあげること。
それだけで、心はずいぶん軽くなります。
もし今、朝や夜寝る前に何かをぐるぐると考えてしまって眠れない、そんな夜を過ごしているなら、ぜひ今日紹介した「左手を胸に当てる」方法を試してみてください。
あなたの心の中の小さな声も、きっと「気づいてくれた…(´;ω;`)」と認めてもらうのを待っているはずです。