コンテンツ
- 1.この授業について
- 2.自己紹介
- 3.障害とは
- 4.WHOの国際分類
- 5.介護ロボットの役割
- 6.ロボットとは
- コメント返し
- >全てを介助するのではなく必要な時に必要な力は足せば 有効な使い方ができ セラピスト側の負担も減る
- >海外は日本に比べて ロボットはどの技術の介入が大きいイメージがあった
- >介護を受ける側の中には申し訳ないと感じる人もいる。
- >実際に犬を飼っている人にはペットロボットは物足りないのでは。
- >犬型のロボットを使用することで心に障害がある人にどういった 効果をもたらすか?
- >ロボット 使いこなせるか心配
- >「失敗が怖い」ということが当てはまっている
- >自分の長所や短所を理解し それぞれの才能を活かせることが生きがいにつながるのかな。
- >介護ロボットが普及すれば良い意味で人間のやることが減り 他のことに時間を費やしたり…
- >コミュニケーションを取れるロボットがとても気になりました。 ペッパー君みたいなのもでしょうか?
- >初回の授業だったのであまり要領を得ない感じだった。
- >アルバイト先で気を使っている利用者さんが多いので よく観察した上で この授業を受けてみようという考えが生まれた。
- >排泄系のロボットに興味がある
- >全ての物事がロボットになるのは抵抗があるが 今回紹介されたロボットの範囲であれば幸せにつながる支援になれると思った。
1.この授業について

- ロボットなどの支援機器の種類/仕組み
- 実例や利用シーン
- より汎用的な目線で、実践に活かせるロボット技術
- シラバス
コメントカード
毎講義後に実施。提出したら退室OK。

レポート
講義の終盤で通知。
2.自己紹介

- 40代、妻あり、独創派
- 思考のベース
- アサーション、アドラー心理学、モンテッソーリ教育
- 7つの習慣、葉隠
- 趣味
- 工作/アニメ/珈琲/お酒
- 来歴
- 高知高専 電気科 成長表面の研究
- 九州工業大学 水中ロボット研究生
- 元・技研製作所のエンジニア
- 40歳少し前、就労支援員に転職
- 就労支援事業所 未来ドア@南国市
個人的ポイント
- 幸せにつながる支援か
- 人がすべてを支援 ⇔ 機械で全自動支援 どちらも…
- 二元論を超えたところへ
- ロボット技術の活用は、あくまで手段
- 使わなくても幸せなら良いかと
- 考え方・技術をそのまま適用は難しい
- 抽象化 ⇔ 具体化
- 試しにやってみて実感するのが大事(知得→体得)
3.障害とは

障害の概念と例
障害とは
- 心身機能に困難あり
- コミュニケーションが難しい
- 周囲のサポートがない
- 仕事ができない環境 など
障がい者とは
何らかの心身の機能の障害があり、生活上の制限がある人
- 身体障害
- 知的障害
- 精神障害
- その他の心身の障害
障害の例
- 疾患がなくなって障害を残したもの
- 外傷による切断
- ポリオ(急性灰白髄炎)
- 疾患と障害が共存するもの
- 筋ジストロフィー
- 慢性関節リウマチ
- 内部障害
- 精神障害
障がいを深読み
障害として認定はされないけど…事例
- アナログ障害
- 言語認識/視覚認識 困難障害
- 文章が苦手で、頭に入らない
- なぜか人の顔が覚えられなくて、いつも対応に困る
にほんご文章・小説AI AIのべりすとβ2.0 by Bit192
- 他者と意見が違うのが怖い 障害
- 他者と意見が違うこと ≠ 他者と争うこと
- 自分の意見を出せず、土壇場になって爆発
- 権利(自由)は主張するが責任を負いたくない 障害
- 権利と責任は表裏一体のバランスが快い
- 責任を負わずに権利は得られにくい
受容と活用
老若男女+健障、関係なし!
自分の価値観・才能・情熱に合わない環境で、無理にがんばろうとするから
非常に悩む、苦しむ、落ち込む。
4.WHOの国際分類

国際障害分類 ICIDH
( International Classification of Impairments, Disabilities and Handicaps )障害にクローズアップした分類法。
3つのレベルに分類。当時は画期的な分類法。
でも、一方的。
その人が抱える障害だけが、唯一の原因
として考えられてしまう危険性
国際生活機能分類 ICF
( International Classification of Functioning, Disability and Health )2001年5月採択、人間の生活機能と障害についての分類法。生活機能:生きていく上での生活すべて(食べる、運動する、社会参加する、人間関係)。
- 人がどんな環境や健康状態で生きているか認識
- その人の状況を理解、より良く生きるサポートへ

5.介護ロボットの役割

介護ロボットの定義
福祉用具
心身の機能が低下し 日常生活を営むのに支障のある老人又は心身障害者の日常生活上の便宜を図るための用具及び これらの者の機能訓練のための用具 並びに補装具をいう
1993年(平成5年)福祉用具法
介護ロボット
ロボット技術が応用され 利用者の自立支援や
介護ロボットの開発・普及の促進|厚生労働省
介護者の負担の軽減 に役立つ介護機器を介護ロボットと呼んでいる。
ロボットの定義
ロボットとは、以下3つの要素技術を有する、知能化した
機械システム。介護ロボットの開発・普及の促進|厚生労働省
- 情報を感知(センサー系)
- 判断し(知能・制御系)
- 動作する(駆動系)
介護ロボットの例




介護ロボットの現状
普及率
もっとも普及している見守り・コミュニケーション(施設型)
機具で3.7%(R2調査)4.4%(R4調査)
17.3%(R5調査 ベッド: 10.3%, カメラ: 2.3%, その他: 4.6%)
介護ロボットって実際どうなの?普及状況や今後の見通し、メリットと注意点 – 沖縄の介護・福祉求人│株式会社ライフデザイン求人サイト
普及していない理由
R2 | R4 | R5 | |
導入コストが高い | 60.5% | 55.4% | 63.1% |
誤作動の不安がある | 34.5% | 31.4% | - |
投資に見合うだけの効果がない | 40.0% | 35.5% | 31.6% |
技術的に使いこなせるか心配である | 33.6% | 32.4% | 37.7% |
設置や保管等に場所をとられてしまう | 33.2% | 32.3% | - |
介護ロボットの開発重点分野

(以下、ハイライト字は改訂追記の項目)
1)移乗支援
- 介助者のパワーアシストを行う装着型の機器

- 介助者による抱え上げ動作のパワーアシストを行う
非装着型の機器

2)移動支援
- 高齢者等の外出をサポートし
- 荷物等を安全に運搬できる歩行支援機器
- 転倒予防や歩行等を補助する装着型の移動支援機器

- 高齢者等の屋内移動や立ち座りをサポートする
歩行支援機器- トイレへの往復を支援
- トイレ内での姿勢保持を支援


- 自分の足で“立って歩く”をサポート - | Category: 技術 | 安川電機
3)排泄支援
- 排泄物を処理する設置位置の調整可能なトイレ
- 排泄を予測し、的確なタイミングでトイレへ誘導する機器
- トイレ内での下衣の着脱等の排泄の一連の動作を支援する機器


4)見守り・コミュニケーション
- 介護施設
- センサーや外部通信機能を備える機器のプラットフォーム
- 在宅介護
- 転倒検知センサーや外部通信機能を備える機器のプラットフォーム


- 高齢者等とのコミュニケーションを行う生活支援機器

5)入浴支援
- 浴槽に出入りする際の一連の動作を支援する機器

6)介護業務支援
- 見守り、移動支援、排泄支援などの介護業務に伴う情報を収集・蓄積
- その情報を基に、高齢者等への必要な支援に活用可能な機器

6.ロボットとは
ロボットの定義
ロボットとは、以下3つの要素技術を有する、知能化した
機械システム。
- 情報を感知(センサー系)
- 判断し(知能・制御系)
- 動作する(駆動系)
ロボットの歴史

- ロボットとは呼ばれていないが…
- 中世の西洋:自動で動作する機械機構はオートマタと呼ばれ、
すでに存在 - 日本でも「からくり」として江戸時代には普及
- 中世の西洋:自動で動作する機械機構はオートマタと呼ばれ、
- 1920年 戯曲「R.U.R.(ロッサム万能ロボット会社) 」
- (チェコの作家カレル・チャペック)で初出
- 人造人間(アンドロイド)に近いものとして描写
- チェコ語で労働「robota(ロボタ)」、スロバキア語で労働者
「Robotnik(ロボトニーク)」がベースの造語
- 20世紀中盤、米国の作家アイザック・アシモフが、
ロボットのSF小説を発表。- 「ロボット三原則」が有名に
ロボット三原則
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- 第1条
- ロボットは、人間に危害を加えてはならない。
- また、その危険を看過することによって、
人間に危害を及ぼしてはならない。
- 第2条
- ロボットは、人間に与えられた命令に服従しなければならない。
- ただし、与えられた命令が、第1条に反する場合はこの限りではない。
- 第3条
- ロボットは、前掲第1条および第2条に反するおそれのない限り、
- 自己を守らなければならない。
コメント返し
添付は、「ロボット技術活用論」という講義を行い、学生から提出されたコメント(行頭に>がある文)に対する講師の反応(行頭に>がない文)である。学生のコメント、およびURLはそのままに、各コメントに対する講師の反応を200字程度に簡潔にまとめて。講師の反応を「私」を主語とした常体語で。
>全てを介助するのではなく必要な時に必要な力は足せば 有効な使い方ができ セラピスト側の負担も減る
私はその通りだと感じる。これは理想の支援のあり方だ。親子関係や職場でもこのアプローチができると良い。全部代わりにやったり、逆に任せすぎて失敗を責めたりするとうまくいかなくなる。
>海外は日本に比べて ロボットはどの技術の介入が大きいイメージがあった
私も最初はそう思った。特にドイツなどは科学技術一辺倒で進めていると思っていたが、全く逆で驚いた。EFシューマッハが生まれた国だからこそ「スモールイズビューティフル」の思想が広まりやすかったのかもしれない。
>介護を受ける側の中には申し訳ないと感じる人もいる。
私自身は実感したことはないが、オリィ研究所の所長が話しているのを見たことがある。ありがとうがだんだん「すいません」に変わるという現象があるらしい。
>実際に犬を飼っている人にはペットロボットは物足りないのでは。
確かにそうだろう。しかし逆に言えばロボットは死なない。永遠の命と人生の意味について考えると、死があるからこそ人生に意味が生まれるのかもしれない。
>犬型のロボットを使用することで心に障害がある人にどういった 効果をもたらすか?
ChatGPTに聞いてみた
相手が人間でないとわかっていてコミュニケーションを図れる点が大きい。ロボットは何回も同じことを聞いても嫌がらない。また弱々しい存在を見ることで愛着が生まれ、自分の弱さも受け入れられるようになるかもしれない。
メンタルコミットロボット「パロ」の開発と普及:認知症等の非薬物療法のイノベーション https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/60/4/60_217/_html/-char/ja?utm_source=chatgpt.com
自閉症・知的障害の支援にソーシャルロボットの可能性。研究 – 発達障害ニュースのたーとるうぃず https://www.turtlewiz.jp/archives/46053?utm_source=chatgpt.com
これって大人の発達障害?
https://amzn.asia/d/5ILujl9
>ロボット 使いこなせるか心配
本当に良いものは説明が不要だと聞いたことがある。クックパッドの創業者も良いサービスには説明は必要ないと言っている。iPhoneのように直感で分かりやすい設計が重要だ。
>「失敗が怖い」ということが当てはまっている
私も今でも平気とは言い難い。でも、昔よりは断然マシになった。なぜなら、失敗と成功の構図を知っているから。
>自分の長所や短所を理解し それぞれの才能を活かせることが生きがいにつながるのかな。
その通りだ!バランスのとれた組織は短所を互いの長所で埋め合うものだと思う。自然とできること、才能を磨き、それを活かし合える社会や組織が理想的だ。挑戦をしていれば必ず失敗するので、他者の失敗を見下す必要はない。
>介護ロボットが普及すれば良い意味で人間のやることが減り 他のことに時間を費やしたり…
人間は人間にしかできないことをやればいい。空いた時間でさらに機械でもできることに勤しむのはもったいない。
オーバースペックと洗脳の話
お客さんの満足ラインがハイスペック。職人であれば、高みを目指すのは当然。が、お客さんは”プロ審査員”ではない。どこかでお客さんは”ミリ単位の差”がわからなくなってしまう。良い例がケータイ・スマホ軽量戦争だった。
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>コミュニケーションを取れるロボットがとても気になりました。 ペッパー君みたいなのもでしょうか?
受け答えはあのような形だと思う。ロボコン、パルロ、ダッキーなどがある。人の言葉は話さないが言葉を理解して行動で返す犬型ロボットもある。
>初回の授業だったのであまり要領を得ない感じだった。
全体としてのまとまりに今一つ欠ける感じだったと自省している。
>アルバイト先で気を使っている利用者さんが多いので よく観察した上で この授業を受けてみようという考えが生まれた。
素晴らしい!実は私自身は機械をほとんど使ったことがなく、調べるだけのことを紹介している状態だ。近場で介護ロボットを使っているところがあれば、その体験を聞かせてほしい。
>排泄系のロボットに興味がある
皆さん排泄系にとても興味があるよう。確かに一番精神的にしんどいものだからかもしれない。
>全ての物事がロボットになるのは抵抗があるが 今回紹介されたロボットの範囲であれば幸せにつながる支援になれると思った。
大事なのは支援する側が先に幸せであること。シャンパンタワーのように、一番上の器に注いで溢れたものが下に降りていく。自分が空っぽなのに周りに与えようとすると、どこかで破綻して自分が壊れるか周りを傷つける。