遅ればせながら、2025年もよろしくお願いします。今年最初の投稿として、私の年間テーマについてお話したいと思います。今年のテーマは「惨入楽為(さんにゅうらくい)」。これは「惨めさを受け入れ、楽しく為す」という意味で、幸せに生きるための指針として掲げました。
コンテンツ
「惨入楽為」とは何か?心の幸せへの道しるべ
このテーマは大きく二つに分かれています。前半の「惨入」は惨めさを受け入れること、後半の「楽為」は行為を楽しむこと。シンプルな言葉ですが、日々の生活で実践するとなると、なかなか奥が深いものです。
惨めさを受け入れるという考え方は、主にOSHO氏の『Joy 喜び』という本から影響を受けました。また、行為を楽しむという考え方は、サティシュ・クマール氏の『エレガント・シンプリシティ』から着想を得たものです。
どちらも、本当の幸せへの道を指し示してくれる考え方だと感じています。
溜め込まない心の技術 – 惨めさを受け入れるということ

惨めさを受け入れるとは、つまり自分の心をしっかりと受け止めるということ。特に負の感情は受け止めにくいものです。他人に対してだけでなく、自分自身に対しても同様です。
これらの感情を受け入れきれずに進んでしまうと、どんどん蓄積され、やがて爆発してしまいます。だからこそ、まずは惨めさを受け入れることが大切なのです。
惨めさを受け入れない時の危険なパターン
惨めさを受け入れないパターンには、主に二つあります。
パターン1:無視する
最近あった私のエピソードで説明しましょう。プライバシーに触れない範囲で言うと、仕事の関係で「この人は私に仕事を押し付けようとしている」という思い込みを抱いたことがありました。
もしこれを無視して過ごしていたらどうなったでしょう?おそらく「このことについて考えないようにしよう」と、楽しいことだけを考えようとするでしょう。しかし、惨めさを受け入れないまま進もうとすると、解決していないのに解決したつもりになり、どこかでずっと引きずることになります。
ネガティブなことを考えてはいけないと思っている時こそ、無茶をしてしまうものです。
パターン2:打ち負かそうとする
もう一つは「打ち負かそうとする」パターン。無理やり努力で相手に反発し、懲らしめようとする状態です。これは相手に責任転嫁している状態で、無視するよりもさらに蓄積され、爆発しやすくなります。
このモードになると、とてつもない思い込みが生じます。相手が実際にはそう思っていなくても「この人はきっとこう思っているに違いない」と決めつけ、恨みつらみが溜まっていくのです。

自分の心に耳を傾ける – 子どもの気持ちを汲むように
子どもに例えると、結果だけでなく感情を汲んであげることが大切です。自分自身の感情を汲み取り、「よしよし」と聞いてあげる。これなしに論理的な解決だけを先走ると、不満が溜まっていくばかりです。
惨めさを受け入れてみると、確かに最初は苦しいもの。すんなり受け入れられない時もあるでしょう。特に精神的に弱っていたり、困難を抱えている人にとっては、負のループに陥る危険もあります。
しかし、一旦自分の暗い部分を受け入れると、違う見方ができるようになります。さっきの例で言えば「この人は本当に仕事を押し付けようとしていたのだろうか」と考え直せるようになります。むしろ、その人が気づかせてくれたおかげで、自分の思い込みに気づけたのかもしれません。
行為を楽しむ – ただ「今ここ」を生きる喜び

自分の気持ちを受け入れた後、次は「楽為」の部分です。ただ行為を楽しむこと。論理的に考えれば、効率的な方法や作業量を減らす方法はいくらでもあります。でも、もっと根本的に楽しめたら、取り組む意欲も全く違ってきます。
例えば、増えた仕事に対して不安に思う代わりに、「自分が楽になるためにはどういう仕掛けをしたら楽だろう」と考えてみる。私にとっては、仕事の自動化の仕組みを作ることが楽しいので、そこに喜びを見出せばいいのです。
そう考え始めると、相手の意図についても「もしかしたら、こういう風にしようと思って言ってくれたのかもしれない」と、違う見方ができるようになります。
スポットライトを浴びるように – 喜びの中で生きる
アドラー心理学の名著「嫌われる勇気」にも出てくる表現ですが、舞台でスポットライトを浴びて、まぶしくて周りが見えず、ただ舞台で踊っているような状態。ただ楽しめばいい、喜びの中にいるという状態です。それができたらいいなと思って、今年のテーマを「惨入楽為」と決めました。
おすすめ
冒頭で、かんたんに紹介した本です。
Joyは文が多い印象がありますが、ちょこちょこ例え話としてのエピソードが挟まれています。一見するとよく分からん例え話に見えますが、これが深い!読むたびに、じわじわと実感できるスルメ本(?)ですね♪
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読みやすく、胸が熱くなるサティシュさんの実話に惹かれます。引用される詩や格言も感動ものばかり!Joyもそうでしたが、語源に対する解説がためになり過ぎて堪らない一冊ですね✧
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「承認欲求を否定する!?」哲学者と青年の対話の中で、たま〜に変なテンションで盛り上がっている青年のセリフが好きです!この本で説明されているスポットライトや登山の話は、もう、一生覚えて生きていくことでしょう✧
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幸せへの道 – 受け入れ、楽しむ、そして前へ
結局のところ、惨めさを受け入れることで心が整理され、その先に行為を楽しむ境地があります。これは単なる「ポジティブシンキング」ではなく、もっと深い生き方の指針です。
自分の感情と正直に向き合い、受け入れること。そして、目の前のことを心から楽しむこと。これが本当の幸せへの道なのかもしれません。
皆さんも、自分の感情を大切に受け止めながら、日々の行為を楽しむ生き方を試してみませんか?きっと、新しい気づきや喜びが見つかるはずです。
今年も、共に成長していける一年になりますように。
※この記事は音声配信の内容を元に作成しています。より詳しい内容は、ポッドキャストをお聞きください。
